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河岸から生まれた〝濃ゆい〞美味しさ ― 日本橋弁松 総本店

人文化が栄えた文化文政の時代。1810(文化7)年に「樋口屋」という料理屋として日本橋の魚河岸近くで創業。三代目の松次郎の時代に「弁当屋の松次郎」と多くの魚河岸の人から呼ばれたことから現在の「弁松」に屋号を変更したという。

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八代目のご主人・樋口純一さんによると「現存する中で日本最古の折詰弁当専門店」であるという。日本橋室町の総本店は毎朝9時半の開店とともに常連客が次々と訪れる。

永代橋の工場で。八代目のご主人・樋口純一さん

「やっぱり弁松さんじゃなきゃね」
と語る八丁堀で育った高齢の女性。子供の頃からお祭りなどの催事には弁松の弁当だったという。その味は伝承の「弁松の濃ゆい味」。砂糖と醤油をたっぷりと使った甘辛味は魚河岸で働くひとびとに喜ばれた美味しさだ。200年ちかく愛されてきた日本橋の味は令和の今も健在だ。

「白詰(白米)」と「赤詰(赤飯)」
「白詰(白米)」と「赤詰(赤飯」)。『日本橋弁松』を代表する美しいツートップ
お店を代表する『並六』のお弁当

日本橋弁松 総本店

にほんばしべんまつ そうほんてん
電話番号03-3279-2361
住所東京都中央区日本橋室町1-10-7
営業時間月-金9:30-15:00
土・日・祝9:30-12:30    
休業日年始