食
清涼感溢れる珠玉の一杯 五代目考案の〝じゅんさいそば〞 ― かんだやぶそば
1880(明治13)年創業。「そばの名店」としてだけでなく「まちの名店」として数多くのメディアに登場している『かんだやぶそば』。注文を調理場に伝える「せいろう、いちまーい」という『通し声』が響く、相変わらずの心地良い空間。
初夏のある日いただいたのは、五代目・堀田康太郎さんが考案した『じゅんさいそば』。うっすらと鶯色をまとった伝統の蕎麦を、旬の「じゅんさい」や「おくら」「茗荷」などとともに愉しめる、この季節ならではの逸品。建て替え後も、かつての風情が残ったお庭を愛でながらいただけば『かんだやぶそば』ならではの美味しさを一層実感できる珠玉の一杯だ。
コロナ禍においては、場所柄、医療従事者の常連客も多く「食べに行きたいけど…」という声が多く寄せられたという。そして「毎日大変な思いをされている方が『やぶそば』を食べたいと仰るなら」と始めたというデリバリーのサービス。「お客さまとともにありたい」というご主人の心意気が感じられるエピソードである。四年ぶりに開催される「神田祭り」の直前にお伺いすると「5類になった5月7日でデリバリーは休止しました。多少お並びいただくことになるかもしれませんが、やはりお店で食べていただきたいのです」と笑顔で語るご主人。今年の夏も『かんだやぶそば』ならではの、あの〝美味しさ〞と〝通し声〞が私たちを待っている。
かんだやぶそば
電話番号 | 03-3251-0287 |
住所 | 東京都千代田区神田淡路町2-10 |
営業時間 | 11:30~20:00(L.O.) |
休業日 | 水曜 |