食
築地から上野へ150年紡がれた円熟の美味 ― 上野精養軒
1872(明治5)年、西洋料理店の草分けとして、元勲三条実美、岩倉具視卿の支援を受け、築地に創業された精養軒は100年前の関東大震災で焼失。1876(明治9)年の上野公園開設とともに開業した支店『上野精養軒』を震災後に本店としたという。かつて「築地精養軒」があった場所の住所は現在の銀座五丁目。そんな〝銀座〞とは由縁のある『上野精養軒』で150年超、紡がれたその美味しさの象徴は約1週間かけて丁寧につくられる『ドミグラスソース』。受け継がれたソースは様々なお料理に使われ、なかでも『ハヤシライス』は結婚式などの宴席のコースに入れて欲しいというお客さまが多いという看板メニュー。
さらに欲張りな美味しさ『オムライス ハヤシソースかけ』は松屋銀座店でも毎月千人近くのお客さまが注文するという人気メニュー。溶いた卵を裏ごしする日本的な手仕事で丁寧につくられる薄焼き卵を纏った「オムライス』と「ハヤシソース」の相性は長年連れ添ったカップルのような円熟された美味しさ。賑わいの戻った今、高齢のご夫婦や三世代の家族連れも多く、この円熟の美味しさを分け合う姿も増えたという。明治の貴族から愛された西洋料理を受け継ぎ150年の時を越えても多くの人々に愛される『上野精養軒』。
これから最も華やかな季節を迎える銀座で〝円熟の美味しさ〞を愉しんではいかがでしょう。
「コロナ禍を経て、お客さまとのコミュニケーションが深まった」と話す支配人の田中さん
上野精養軒 松屋銀座店
うえのせいようけん まつやぎんざてん
電話番号 | 03-3567-4908 |
住所 | 東京都中央区銀座3-6-1 松屋銀座8階 |
営業時間 | 11:00-22:00(L.O.21:00) |
休業日 | デパートの休業日に準ずる |